COLUMN
コラム
おしっこのトラブル、見逃していませんか?~下部尿路疾患~
こんにちは、横浜市港北区新羽にある『港北にっぱ動物病院』です!
「トイレに何度も行く」
「血が混じっている気がする」
そんなサイン、見逃していませんか?
犬ちゃん・猫ちゃんの病気の中でも、実はとても多いのが【おしっこのトラブル】なんです。
今回は、下部尿路疾患についてお話おをしたいと思います。
🐶😸下部尿路疾患とは?
下部尿路疾患とは、膀胱から尿の出口(尿道)までに起こる病気の総称です。
炎症が起きたり、おしっこの中に石ができたりして、排尿トラブルが起こります。
・膀胱炎(細菌性・特発性)
・膀胱または尿道結石
・尿道閉塞
・膀胱腫瘍
・外傷または狭窄により出血
・先天性の奇形など
その中でも犬ちゃんは【細菌膀胱炎】、猫ちゃんは【特発性膀胱炎】が多く見られます。
🔎何が原因で、どのような症状がでるの?
様々な要因が考えられますが、今回は犬・猫ちゃんでよくみられる原因と症状をいくつかあげてみました。
🐶 犬の膀胱炎
犬ちゃんの下部尿路のトラブルの多くは膀胱炎と言われており、主に細菌感染(細菌性膀胱炎)と言われています。
①細菌性膀胱炎
細菌が尿道から膀胱へ入り込み、細菌が膀胱内で増殖することによって炎症を起こします。
②尿石症
尿の中に石や砂ができ、膀胱を刺激して炎症を起こします。特にオスは尿道が長く狭いため、石が詰まって尿道閉塞を起こすことがあります。
比較的原因がはっきりしていることが多く、適切な治療で改善が期待できます。
🐱 猫の膀胱炎
猫ちゃんの下部尿路のトラブルは、主な原因は次の3つがあげられます。
① 特発性膀胱炎
検査をしても明らかな原因が見つからないタイプですが、ストレスや環境の変化などによって引き起こされると言われています。炎症によってできた物質や結晶が固まると、尿道を塞いでしまい、尿道閉塞を起こすこともあります。猫ちゃんでは最も多いといわれています。
② 尿石症
尿の中に石や砂ができ、膀胱を刺激して炎症を起こします。
③ 細菌感染
犬ちゃんに比べると頻度は低めですが、細菌が原因になることもあります。
次によくある症状をいくつかあげてみました。
・トイレに何度も行く
・1回のおしっこの量が少量しか出ていない
・おしっこが出ていないのにトイレでずっと排尿のポーズをとっている※要注意※
・おしっこに血が混じる
・おしっこの時に痛そう
・トイレ以外の場所でしてしまう
要注意!緊急事態
まったく尿が出ない状態(尿道閉塞)は、数日で命に関わります。すぐに病院へ受診してください!
🐾「尿道閉塞」と「尿毒症」
特にオスの犬ちゃん・猫ちゃんで注意が必要なのが、尿の通り道が石などで詰まってしまう「尿道閉塞」です。
おしっこが出なくなると、体の中に老廃物がたまり、尿毒症というとても危険な状態になります。
その結果、
・吐く
・ぐったりする
・意識がぼんやりする
などが起こり、最悪の場合は命に関わります。「様子見」はとても危険です。迷ったらすぐに受診しましょう!
🐾尿石症ってどんな石?
おしっこの中にできる石には、種類があります。石の種類によって治療方法がまったく違うのがポイントです。
よくある2つの結石
● ストルバイト結石

・アルカリ性のおしっこでできやすい
・療法食で溶かせることが多い
・細菌感染が関係していることも
● シュウ酸カルシウム結石

・酸性~中性でできやすい
・食事では溶けない
・手術が必要になることも
最近では、犬でシュウ酸カルシウム結石が増えてきている傾向があります。
🧪どんな検査をするの?
正しい治療のために、次のような検査を行います。
- 尿検査
おしっこの性質や、石・細菌・血の有無をチェック


- レントゲン・エコー検査
石の大きさや場所、膀胱の状態を確認

- 血液検査
腎臓の状態や、命に関わる数値に異常がないかを確認
尿検査は液体での検査になるため容器などに入れてご持参ください。また採尿してから時間が経ってしまうと性質に変化が起こり検査結果に影響が出てしまいます。来院までに時間がかかる場合は冷えた場所での保管をお願いしています。
「どうやっておしっこを取ればいいか・・・。」とお悩みの飼い主様をお見かけします。
ここでペットシーツでの採尿方法をご紹介します!
💊治療方法は?
治療方法は症状や状態によって様々ですが、基本的には投薬療法・食事療法・外科治療がメインとなります。
・投薬治療
細菌感染に対しては抗生剤、炎症・痛みなどが見られる場合は鎮痛・抗炎症のお薬を飲むことで治療を行います。
・食事療法
尿の性質を正常に維持しながら再発防止・予防をします。


療法食について話をしているコラムがありますので気になる方はこちらへ
・外科治療
手術は完全麻酔下で腹部開腹をし、結石を取り除いていきます。


🏠予防とケア
下部尿路疾患は再発しやすい病気です。毎日のケアがとても大切になります。
今日からできる5つのポイント
①おしっこの観察
・血尿をしていないか
・1回のおしっこの量はどのくらいか
・おしっこの回数が増えていないか
②食事は必ず指示通りに
・食事管理や療法食はとても大切
・煮干しや海苔など、ミネラルの多いおやつは控えましょう
③ 水分補給を促す
・お水はいつも新鮮に
・水飲み場を増やす
・猫ちゃんにはウェットフードやぬるま湯もおすすめ
④トイレを清潔&我慢させない
・汚れているとトイレを我慢してしまいます
・猫は「頭数+1個」が理想です
⑤体重管理とストレス対策
・肥満は尿石のリスクアップ
・猫ちゃんには安心できる環境づくりを
最後に・・・
「トイレにいる時間、長くないかな?」
「最近、おしっこの量が少ないかも?」
そんな小さな違和感が、大切なサインのこともあります。下部尿路疾患は早期発見・治療が大切です。少しでも異変を感じたら、迷わずご連絡・ご来院ください。
動画もあるので是非見てみてください😸🐶

